英語をやり直すとき、最初にぶつかる壁と挫折ポイント
やり直し英語の相談で最も多い悩みは次のとおり
- 忙しくて時間がない
- 何から始めればいいかわからない
- 勉強しても成長を感じられず挫折する
特に多いのは、「順番を間違えた学習」をしてしまうこと。
文法書を最初のページから読んだり、リスニングだけをやったり、単語に全振りするところからじはじめたり…。
このように“偏った学習”になると、伸びにくいだけでなく、その毛kかとしてやる気も続きません。
そこで次章では「短時間で最大効果を得るための学習原則」を紹介します。。

なぜ“1日30分”で英語が伸びるのか?
語学研究では、短い時間を高頻度で繰り返すほうが記憶定着率が高いことが分かっています。
30分が最適なのには、きちんと理由があります。
① 忘れる前に何度も触れることができる
人間の記憶はすぐに薄れるものです。小さな刺激を繰り返すほうが忘れにくくなります。
「エビングハウスの忘却曲線」という有名なグラフだとこんな感じ。

② 習慣化しやすい
1時間の勉強はなかなか確保するのも難しいです。また、確保できたとしてもそれを毎日続けるのは、強い意志が必要になります。でも、30分ならまだスケジュールに組み込みやすいです。
③ インプットとアウトプットの両方を回せる
30分は短いといえ、それなりの長さもあるので少量ずつでもインプットとアウトプットの両方行うことができます。これにより、英語の回路が自然に鍛えられます。
この「短時間 × 多技能 × 反復」が、やり直し英語の鉄則です。
30分ルーティンの全体像(5分メニュー×6)
では、具体的にその30分を効果的に使うにはどうすればいいのでしょうか?
30分は以下の6パートで構成します。
- 英単語(5分):語彙の核をつくる
- シャドーイング(5分):音・リズム・口慣らし
- リスニング(5分):英語の音に慣れる
- 文法(5分):基礎構造の理解
- スピーキング(5分):瞬発的に“出す力”を養う
- ライティング(5分):文法定着と表現力強化
ここからは各パートを詳しく解説します。
英単語(5分)── やり直し英語の土台づくり
■ やること
- アプリで20語前後を学習または復習
- 苦手単語だけを重点的に反復
- “知っている単語を直感で処理できる状態” にする
■ なぜ重要?
英語の成長の8割は語彙量で決まります。
文法やリスニングが伸びない原因の多くは「単語を知らないこと」。
「じゃあ語彙を徹底的にやった方がいいのでは?」と思うかもしれませんが、
反復するには短時間、頻回学習が大切なのを忘れないでくださいね。
■ おすすめアプリ
- mikan(かわいいし、個人的に好き)
- スタディサプリEnglish(例文付きで記憶しやすい)
シャドーイング(5分)── 音とリズムを体に染み込ませる
■ 手順
- まず音声を聞き、意味をざっくり把握(スクリプトを見てくださいね)
- 次に、1〜2秒遅れて声に出しながら追いかける(モノマネしてみて)
- 上手く言えない部分だけ確認する
■ 得られる効果
- 発音が自然になる
- ネイティブのリズムが身につく(大事!!)
- リスニング力が劇的に伸びる(発音できる音は聞き取れる)
- スピーキングの瞬発力が上がる(口が英語の口になっていく)
シャドーイングは、一度に複数スキルを鍛える最強メソッド。
■ 推奨教材
- スタディサプリ「新日常英会話」
- NHK英会話(安く教材が売っているのでとっつきやすい)
- YouTubeの短い英会話動画(ショートでも面白いのがたくさんあります)
リスニング(5分)── 理解より“音”に慣れる段階
■ やること
- 英語音声を聞き流す(ながらでOK)
- 理解しようとしなくてよい
- 同じ音源を数日繰り返す
■ なぜ必要?
初心者〜中級者が最初にぶつかる壁は
「音の認識」 です。
英語独特のつながり・脱落・リズムに慣れるまでは、
意味よりも“音に脳を慣らす”ことが大切です。
■ おすすめ
- BBC Learning English
- 外国人Youtuberの動画を聞き流し(私はこれでリスニング力が勝手に復活しました)
- スタサプの音声再生
文法(5分)── 必要最低限の“読める・話せる”基礎だけを押さえる
■ 優先度の高い項目
- 5文型
- 時制(現在・過去・未来・・・完了形は余裕ができたら)
- 関係代名詞(that中心でOK)
■ やること
- 1日1項目だけにする
- 完璧主義にならない
文法書を最初から読むのは非効率。
必要な要点だけ押さえれば、英文の8割が理解できるようになります。
リスニングやシャドーイングで出てきた文章の中に学習した文法を探してみて、学習した文法と実際に使われている文章を紐づけてみましょう。
スピーキング(5分)── 独り言でアウトプット習慣を作る
■ やる内容
- 今日の行動や気持ちを英語で2〜3文つぶやく
例)
“I’m going to take a break.”
“I had a busy day today.”
■ ポイント
- 正確さより“英語を出す”ことを優先
- 毎回同じ型を使っても全然OK
- 英語脳を鍛えるのに有効
■ よく使う型
- I’m going to 〜
- I want to 〜
- I have to 〜
- I think 〜
- I feel 〜
ライティング(5分)── 1〜2文まずは書いてみる
■ やること
- 今日の出来事を1〜2文で英語日記として書く
- ChatGPTやDeepLで添削
- その表現を翌日にスピーキングで使ってみる
■ 効果
- 文法が定着する
- 自分の弱点が見える
- スピーキングにも直結する

継続するための仕組みづくり(30分より大事)
■ ① 時間を“固定化する”
朝か夜、どちらか必ず同じ時間に行う。
習慣化するには、日常のルーティンに組み込むことが重要。
■ ② 5分でもやったら“成功”
継続の鎖を途切れさせないことが最重要。
「5分しかできなかった・・・」ではなく、「5分も頑張った自分天才」のマインドで。
■ ③ アプリで完結できる環境を整える
机に座らずできる学習は圧倒的に継続率が高い。
スタディサプリEnglishは、
- 単語
- 文法
- シャドーイング
- 会話トレーニング
これらが1つで完結するので、忙しい人にとって効率的に学習できる。
まとめ:30分は英語が最も伸びる“最適量”
英語は「長時間やれば伸びる」ではなく、
“短い時間を毎日積み重ねる” ほうが圧倒的に効果があります。
- 単語
- シャドーイング
- リスニング
- 文法
- スピーキング
- ライティング
この6つをバランスよく回すことで、
英語力の土台づくりから実践力まで一気に底上げできます。
今日の5分からでも始められる、現実的で効果的なルーティンです。
勉強をスタートし成果を出すには、最初のハードルをいかに下げるかが成功のカギ。
これを読んだら、まず5分、いや、1分でもいいので英語に触れてみてください。

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